『ちびまる子ちゃん』のクラスメイトの中でも、少し影のある存在として知られている関口くん。いたずら好きで皮肉屋、でもどこか憎めない。そんな彼の登場回数が、近年「めっきり減った」と感じているファンが多いようです。
SNSでも「関口くん全然出てこない」「最近見ないけど消えたの?」という声がちらほら。この記事では、そんな関口くんの“現在地”を追いかけ、登場が減った理由を徹底的に掘り下げます。
声優は誰?
関口くんの声を担当しているのは、ベテラン声優の津久井教生(つくい きょうせい)さんです。
津久井さんといえば、『ケロロ軍曹』のタママ、『忍たま乱太郎』の花房牧之介など、ユニークでクセのあるキャラクターを数多く演じてきた実力派。『ちびまる子ちゃん』では、冷静で皮肉っぽい関口くんのトーンを絶妙に表現し、作品初期からその存在感を放っていました。
しかし、津久井さんは2020年以降、難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」を公表しています。この病気は徐々に筋肉の動きが制限される進行性の神経疾患で、声を出すことや体を動かすことが難しくなっていくものです。
それでも津久井さんは、声優業を完全には辞めず、可能な範囲で活動を続けています。
関口くんの登場が減っている背景には、こうした声優本人の体調面が少なからず関係していると考えられています。
最近は登場回数が少ない?
アニメ初期(1990年代)では、関口くんはクラスのいたずらメンバーとして、藤木くんや永沢くんとともに頻繁に登場していました。特に「まる子をからかうグループ」の一員として出番も多く、視聴者に強烈な印象を残しています。
しかし、2010年代以降のエピソードを見てみると、明らかに登場頻度が減少。
2020年代の放送では、関口くんの出番は年に数回あるかどうか、というレベルになっています。
この変化はファンの間でも話題になり、
「永沢と藤木のコンビは見るけど、関口は出ない」
「あの黒髪で悪知恵働かせる感じ、好きだったのに」
と、惜しむ声が多く見られます。
ただし「完全に消えた」わけではなく、特別編や総集編などでは断続的に再登場しているようです。
減った理由は?第40話が原因?
ネット上でよく言われるのが、**「第40話が原因で関口くんが干された説」**です。
実際の第40話(1990年放送)は「まる子、関口くんにいたずらされる」という内容で、関口くんがまる子にちょっかいをかけ、ちょっと嫌なヤツ的な描かれ方をしています。
この印象が強すぎたのか、「嫌われキャラになった」「制作側に嫌われた」という噂もありました。
しかし、これは根拠が薄い都市伝説的な話です。
アニメ『ちびまる子ちゃん』は基本的に原作漫画をベースにしており、キャラの扱いはストーリー展開次第。脚本家の個人的な感情で登場が消されるようなことはありません。
むしろ、登場が減った最大の理由は、以下の3つが現実的です。
- 声優・津久井教生さんの体調の影響
→ 代役を立てるほどの出番がないサブキャラのため、自然に出番が減った。 - 物語の中心がまる子と家族・主要友達にシフトした
→ クラスメイトの“脇役群”は全体的に登場頻度が下がっている。 - 時代背景と放送方針の変化
→ 「いたずら」「からかい」系の描写が、現代放送ではコンプライアンス的に扱いにくくなった。
つまり、関口くんだけが干されたわけではなく、作品の構成そのものが変化したというのが本当のところでしょう。

ちびまる子ちゃんキャラクターの一覧
せっかくなので、関口くんが所属していたクラスの主なメンバーをおさらいしておきましょう。
| キャラクター | 特徴 | 備考 |
|---|---|---|
| まる子(さくらももこ) | 主人公。小学3年生。おっちょこちょい。 | 声:TARAKO(初代)→ 菊池こころ(2代目) |
| たまちゃん(穂波たまえ) | まる子の親友で眼鏡っ子。 | |
| 花輪くん(花輪和彦) | お金持ちで紳士的。 | |
| 丸尾くん(丸尾末男) | 学級委員長。熱血タイプ。 | |
| 永沢くん(永沢君男) | タマネギ頭の皮肉屋。 | |
| 藤木くん(藤木茂) | 永沢の相棒で臆病。 | |
| 野口さん | 不気味な笑いが特徴の文学少女。 | |
| 山田くん | いつも笑ってる天然キャラ。 | |
| 関口くん | いたずら好きで冷静。影の立役者。 | 声:津久井教生 |
| 浜崎くん | ガキ大将タイプ。 | |
| 窪田くん・前田さんなど | その他クラスメイト |
この中でも関口くんは、藤木・永沢と並ぶ“いたずら三銃士”的ポジション。原作でも、まる子や丸尾をからかう姿が多く描かれていました。

関口君は人気キャラ?
関口くんは決して「メインキャラ」ではありませんが、一部ファンからは根強い人気を持つキャラクターです。
彼の魅力はなんといっても「冷めた目線とずる賢さ」。
まる子の世界には素直で天然なキャラが多い中で、**一歩引いて状況を分析しているような“中間ポジション”**が新鮮でした。
特に、「藤木・永沢の裏リーダー的存在」としての描写もあり、ちょっと悪いことをするときの企画者は関口くんである場合も。
この“参謀キャラ”感が、子どもながらに頭が切れる印象を残しているのです。
ただし、その「性格の悪さ」が視聴者によって好き嫌いが分かれる部分でもあります。
SNSでは以下のような声も。
「性格悪いけど現実にいそうでリアル」
「永沢よりタチ悪いけど憎めない」
「クラスにいたら絶対めんどくさいけど、見てる分には面白い」
つまり、“嫌われキャラなのに人気がある”という稀有なタイプなのです。
(結論)ちびまる子ちゃん関口くんって消えたのか
結論から言えば、関口くんは消えていません。
ただし、登場頻度が極端に少なくなっているのは事実です。
理由は複合的ですが、主に
- 声優の体調問題
- 放送内容の方向性の変化
- サブキャラ整理の流れ
といった“制作側の事情”が中心であり、「干された」「嫌われた」といった陰謀的な話ではありません。
まる子ワールドは35年以上続く長寿アニメ。時代に合わせて描き方も変化していきます。
その中で、関口くんは“初期らしい昭和の悪ガキ”の象徴として、いまもファンの心に残っているのです。
まとめ
- 関口くんの声優は津久井教生さん。
- 現在はALS闘病中のため、登場が減少。
- 第40話の影響という説は根拠なし。
- 登場回数減少は制作方針の変化と体調面の影響によるもの。
- 「消えた」わけではなく、現在も時折登場している。
今後も、特別編や昔話エピソードの再放送で関口くんの姿を見る機会はありそうです。
昔ながらの少し意地悪で、どこか憎めない“クラスの策士”。
関口くんは『ちびまる子ちゃん』の影の名脇役として、これからも静かにファンの記憶に生き続けるでしょう。

